曙綜合法律事務所 AKEBONO LAW OFFICE

事務所通信
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愛犬の死(大森勇一弁護士)

1 私事ですが,昨年(2023年)12月,我が家の愛犬(白柴 雌)が息を引き取りました。16歳でした。人間なら100歳前後でしょうから,長生きした方だと思います。
 毛色の白から,生まれつきの色素不足をいう「アルビノ」から発想して「ルビナ」と名付け,我が家の一員に迎えました。
 息を引き取る前の数ヶ月は,さすがに年齢から来る衰えで,左の後ろ足が殆ど機能しない状態で歩くこともままならず,一日中殆ど寝ているといった状態でしたし,起きているときはその後ろ足が思うようにならないことから,元気なときは滅多に吠えたり鳴き声をあげたことがないおとなしい犬でしたが,夜中でも大きな声を出すことが多くなり,専ら面倒を見ていた妻には,肉体的にはもちろん,精神的にもかなりの負担があったことと思います。
 それでも,ルビナが息を引き取って1か月半ほど経っているのですが,妻などはふとしたときに思わずその姿を探したり,夕方の食事の時間になると,「ルビちゃんの食事の時間だわ」と思わず口に出した後,「あー,ルビちゃん,もういないのよね」などとつぶやいたりしています。
2 ペットを亡くした飼い主が精神的に落ち込んでしまい,「ペットロス症候群」という病態まであるといったことを耳にしたことがあります。そのときは,いくら可愛がっているペットでも,「なんとか症候群」と名付けるほどの病態になるなんて,それは飼い主がよほど精神的に弱いんだろうなと思っていましたが,妻の様子を見ていると,可愛がっていた愛犬の死をまだ十分受け入れられていないのかなと思ったりしています。
3 ところで,今般の能登半島地震によって亡くなられたり,被害を受けられたりして今でも不自由な暮らしをされておられる方々のことを思うと,なんとも心が痛みますが,その方達の中にもきっとペットを飼っておられる方は多くいらっしゃることでしょう。所詮動物と割り切れないのが飼い主の気持ちで,避難暮らしをされておられる方の中には飼っておられるペットのことをご心配されている方も多くおられることとと思います。少しでも早く日常生活に戻ることができ,可愛がっているペットと共に平穏な生活を送ることができるようになることを祈っております。
4 最後に,私の最近の様子から気分がすぐれないと見えるのは「認知症」,それとも「うつ病」?いやいや,ここしばらくは軽い「ペットロス症候群」の状態なので,ご心配なく。